おはようございます、チャイです。2020年10月12日、今年のノーベル経済学賞の受賞者が発表されました。アメリカのスタンフォード大学のポール・ミルグロム教授とロバート・ウィルソン名誉教授が同時に受賞しました。受賞理由は、「オークション理論の発展への貢献」でした。
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オークション理論
オークション理論の発展にどのような貢献をしたのかを大雑把にまとめると次のようになります。
単純にオークションをして最高価格を提示した応札者が落札するようにすると、オークションが加熱しすぎて、適正な価格よりもずっと高い額で落札してしまったり、あまり高くなるのが嫌で、みんな入札が低調になって安すぎたりする恐れがあり、売り手も買い手も双方納得する価格で落ち着きにくくなります。
そこで、2番目に高い入札価格で買い取る「第2価格方式」を採用することで、双方が満足する適正価格で売買できると言う理論です。
実際に、この理論が現実の商取引でも応用され、携帯電話の電波利用権のオークションで導入されたそうです。
ノーベル賞は6分野
ノーベル経済学賞を受賞した日本人がいないので、経済学にノーベル賞あったっけ?と言う方も多いんじゃないでしょうか?
日本人ノーベル受賞者の内訳は以下の通りです。
ノーベル物理学賞 11人
ノーベル化学賞 8人
ノーベル生理学医学賞 5人
ノーベル文学賞 2人
ノーベル平和賞 1人
ノーベル経済学賞 0人
すでに、30人近く日本人がノーベル賞を受賞しているので、日本人のノーベル賞受賞はそれほど珍しいことではなくなりました。
ノーベル経済学賞はゼロ
ノーベル経済学賞はいまだに受賞者がいません。その理由がなんでなのか、気になって、ネットを調べてみると、同じようなことを考えている人って、結構いることがわかりました。
かいつまんで、要点をまとめると以下の通りになります。
日本の大学の文系はマルクス主義だから
日本の文系分野の学問は、戦後、共産主義思想の学者が大学にはびこっていました。当然のことながら、ノーベル賞は自由主義国の賞なので、マルクス・レーニン主義の経済を研究していても受賞できません。現実社会でもマルクス経済は失敗に終わっているので、受賞対象となる研究とは言えません。ノーベル賞は、最初に発見発明して、それがのちになって、現実社会で広く役立っていなければ受賞対象にならないからです。
日本経済が低迷しているから
日本の経済学者が経済理論を打ち立てて、それを応用することで、日本経済が復活し、GDPが世界2位に返り咲いたら、ノーベル経済学賞を受賞できるかもしれません。現実にうまくいっていないのだから、ノーベル賞受賞には程遠いです。
日本政府が経済学者の理論を実践しないから
日本の経済学者ももしかしたら画期的な経済理論を提唱しているのかもしれません。でも、日本政府が耳を傾けないので、実践ができずに埋もれてしまっているから。
ノーベル経済学賞には学閥があるから
アメリカの大学で研究した経済学者が圧倒的にノーベル経済学賞を受賞しています。日本人の経済学者はその学閥から外されているので、受賞できない。
アメリカ資本主義が最強だから
資本主義はアメリカが総本山です。様々な要因でアメリカ経済は最強です。
そこそこの経済理論でもアメリカ経済で実践してみれば、うまくいって当然です。それはまるで、私のような素人投資家でもアメリカ株を長期投資していたら、S&P500指数をアウトパフォームしているのと同じような理屈です。だから勝馬に乗れるので、ノーベル賞も受賞しやすい。
日本経済を復活させてくれ!
まあ、ざっとこんな感じなんでしょう。だから、日本人がノーベル経済学賞を受賞するためには、日本人の経済学者が新理論を打ち立てて、日本経済を復活させるのが一番近道で、もしそうなったら、私たちみんなもすごく幸せになれると思います。