11月1日の引け後の決算報告を受けて、11月2日のアップルの株価は、-6.63%も下落しました。
販売台数が鈍化
7月−9月の決算は、売上高予想615億ドルを629億ドルで予想を上回り、EPSも予想2.79ドルを2.91ドルで上回りました。
年末商戦を含む10-12月の見通しは、930億ドルの予想に対し、890-930億ドルとの見通しを示したため、今後の業績鈍化の懸念を投資家がいだいたためだと言われています。
また、iPhoneの販売台数が、予想4,750万台を4,690万台と下回ったことや、今後、アップルがiPhone、iPadなどのMac製品の販売数を公表しないとのことで、今後も販売台数が苦しいと受け止められたようです。
そんなに悪い決算か?
そもそも、売上高も利益も販売台数も前年度の同時期と比べて圧倒的に増加しており、たしかに台数が予想は上回らなかったとは言え、悲観する材料はないと思いました。アップルの公式アナウンス通り、これからは台数を公表しないということは、iPhoneの販売台数は鈍化していくことでしょう。もともとアップル製品は、先進性と拘りの高級品です。私のようなアップルユーザーとしては、そんなに安売りして台数を売らなくても、違いのわかる人だけが買うべきブランドです。iPhone Xのような高額スマホのおかげで、販売台数が少なくても、売上げと利益を確保できているのだから、アップルの戦略は間違っていないのです。
これからアップル株がたたき売られる?
以前にも同じようなシチュエーションがありました。2015年前半で、APPLの株価は130ドルまで上昇しました。その後、悪い決算報告で売られ、ものを言う著名投資家であるカール・アイカーンがアップル株をすべて売ってしまったことや、アップルの販売市場である中国経済の減速があり、一気に株価は90ドル台まで下落しました。つまり30%ぐらいの下落を経験したことになります。投資アナリストの評価では、CEOのティムクックはダメだ。iPhoneは、コモディティー化している。12倍まで下がったPERは決して割安ではなく、アップルはハードメーカーだから、PERは萬年低いままだ。とか言いたい放題でした。そんな時期に、ウォーレンバフェットがアップル株を保有したと報道されたとたん、どんどん株価が上がり、200ドルを突破してしまいました。
今回の決算前も、アップルのことをけなす人はほとんどいませんでした。そういう時期は、株価にバブルが形成されていたのかもしれません。これから、アップルは、もうダメだと言う報道が多数されることでしょう。なかなか株価が上がらず、私のように個人で保有している投資家は、焦りを感じてしまうことがあると思います。
アップル製品を愛用しているならホールド
でも、もしあなたがアップル製品に愛着があるのなら、ホールドしてください。必ず株価は戻ります。だって、売上げも利益も毎年大幅プラスなんですよ。市場予想にとどかなかったら、バブルの分だけ株価が下がって、長期的には、企業の成長の分だけ株価は上昇していくはずです。そうでなかったら、会社が儲けたお金はどこにいったの?ということになります。