防衛関連銘柄 軍事力がアメリカ資本主義の根源

私の保有銘柄は、日本人の米国株投資家が好んで保有する生活必需品銘柄やタバコ銘柄は一つもありません。プロクターアンドギャンブル(PG)、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、フィリップモリス(PM)やアルトリア(MO)など、配当金も比較的高くて、確実に収益が見込める成熟企業に投資するのがアメリカ株長期保有の魅力の一つだと思います。こういう銘柄をディフェンシブ銘柄と呼びます。

なんでそういう銘柄に投資しないのかということなのですが、私は、タバコも吸わないし、P&Gやジョンソンエンドジョンソンの商品に深い愛着も想い出もあるわけでもないから、保有していても面白くないからです。

アメリカ株は、長期的には右肩上がりです。ですから、へんてこな銘柄を選ばないで、5銘柄以上分散投資して長期保有すれば、確実に儲かるはずです。下がったときに売ってしまうから、損してしまうのです。

そのためには、心理的に負けないことが大事です。ディフェンシブ銘柄は、強気相場の時は上昇がゆっくりで、市場平均をアンダーパフォームしやすいです。

私のような素人投資家で、弱い精神の持ち主だと、愛着のないディフェンシブ銘柄を保有していると、つい売ってしまいたくなる衝動にかられてしまいます。配当金が着実に入金される、という考えもありますが、強気相場では年4回に分割された配当金でなおかつ税金を差し引かれてしまうと、それだけの利益では、ずいぶん損した気分になります。

しかし、自分の好きな銘柄を集めてしまうと、ハイテク銘柄が増えてしまって、どうしてもハイリスクなポートフォリオになってしまいます。

そこで全体の値動きを緩やかにするために、ディフェンシブ銘柄の代わりに、防衛関連銘柄をポートフォリオの25%から30%ぐらい組み入れています。

アメリカの防衛関連銘柄

ボーイング(BA) 民間旅客機、軍用機

ロッキード・マーチン(LMT) 戦闘機

ノースロップ・グラマン(NOC) 爆撃機

レイセオン(RTN) ミサイル

ゼネラル・ダイナミクス(GD) 戦車

ハンチントンインガルス(HII) 軍艦

ハリス(HRS) 電子システム

航空機メーカーの銘柄を保有

このうち、私が保有しているのは、BA、LMT、NOC、RTNです。

なんで、4銘柄なのかということですが、1銘柄だけにするとリスク分散効果がなく、あまり増やしすぎると分散しすぎで管理が大変になります。

特に、航空産業は、アメリカが圧倒的に強く、日本はめちゃくちゃ弱いです。日本が戦争に負けたときに、航空機の開発をアメリカに止められてしまったからです。レイセオンRTNは、パトリオットミサイルなど、日本が防衛に必要としているミサイルを生産している会社です。これらの会社は、競争相手が少なく、巨大企業であり、バフェット氏のいうところのワイドモートな銘柄と言えます。

軍事力でアメリカ経済は守られている

日本がアメリカからの貿易交渉でさまざまな条件をのまざるをえないのは、アメリカが軍事力で圧倒しているからです。

日本の自動車はアメリカ人に多数購入されていますが、アメリカ車は日本ではそれほど売れていません。いくらアメリカ大統領がアメリカ車買いなさいと言っても、日本人の個人的な好みを変えることはできません。せいぜい、日本政府が出来ることと言えば、日本車をアメリカで販売するときは、関税をかけることを容認して、アメリカ車を日本で販売するときは関税をかけないぐらいのことでしょう。どんな強引な独裁者でも、個人の心の中や好みまでコントロールすることはできません。

この貿易赤字を是正する目的もあって、アメリカから旅客機や戦闘機、ミサイルを日本政府は購入しています。

悲しいことに日本は、アメリカも含めて暴力的な覇権国家に囲まれています。20世紀前半、アジアでは、日本とタイ以外は全部欧米列強の植民地という状態になってしまい、必死で日本は独立を守ってきました。零式艦上戦闘機の開発など、日本の航空産業は発展してきたわけですが、大東亜戦争に負けて、日本はアメリカに占領され、航空産業は破壊されたのです。

軍事的にはアメリカの属国になりましたが、日本はその後、経済発展していきました。1990年頃は、海外旅行に行くときに、「ドルでなくても、円で持っていって、現地で両替したらいいよ」と言われるようになりました。しかし、世界の円になったと思ったとたん、急に日本の景気が悪くなり、その後、30年近く日本経済は低迷しています。

ドルは基軸通貨

原油や金を購入するときは、必ずドルで決済しなければなりません。こういう通貨のことを基軸通貨と呼びます。したがって、どこの国も決済用にドルを保有しないといけないので、ドルの経済市場はとても大きくなります。アメリカ政府が借金しても、アメリカ政府はドルを印刷して借金を返すことができます。市場が大きいのでドルの価値は下がりません。

円やユーロ、人民元が貿易で広く使われるような経済圏ができてしまうと、ドルの基軸通貨が危うくなるので、アメリカは軍事行動に出ます。アメリカは圧倒的な軍事力を持っているので、アメリカ経済は守られています。

景気づけに戦争

アメリカ国内の産業は、軍需産業と関わっています。ですから、景気が悪くならないように、定期的にアメリカは戦争しなければなりません。そういう経済構造の頂点に君臨するのが、防衛関連銘柄の企業です。

なぜか割安放置

ここ1年ぐらい、防衛関連銘柄の株価が下がり、割安放置になっています。これらの企業が低迷して倒産するとは考えられません。フィリップモリスやマクドナルドやコカコーラをアメリカ政府が見捨てても、これらの防衛関連銘柄はアメリカ経済の根幹に関わる部分ですから、アメリカ政府がほおっておくようなことはありえないと思います。今が絶好の買い場だとおもうんですよ。

どうなったら売るか?

日本から米軍基地がなくなって、日本が独自にミサイルや戦闘機を開発したり、日本製の旅客機で海外旅行に行けるようになったら、アメリカの防衛関連銘柄の株を喜んで売りたいと思います。つまり、日本が軍事力で独立したとき。それまでは、払った国税を取り返す意味で、防衛関連銘柄の配当金にあやかりたいと思います。