セールスフォース(CRM)が、2020年8月末からダウ銘柄に組み入れられました。株価絶好調のCRMですが、なんと、1,000人規模の従業員リストラを敢行するとの報道がありました。
クラウドを使った顧客管理
ちなみに私は、CRM株を保有していません。あまり知らない企業でした。そもそも、セールスフォースのティッカーシンボルになっているCRMとは、Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネージメント)のことで、顧客管理のことです。
クラウドを使って、顧客情報や顧客の行動履歴などをデータベースにして、企業の売り上げアップや経費削減に貢献する会社のようです。オンラインショップやオンラインコミュニティーの立ち上げなどのサポート、潜在的な顧客の開拓のオンライン支援などもおこなっています。
5年で株価4倍
私は営業の仕事をしたことがないので、CRMがどれだけすごいのかよくわからないのですが、現在すでにセールスフォースの作った顧客管理システムはかなり大きなシェアを占めており、株価も過去5年間で、4倍以上も上がっています。

急成長なのにリストラ
CRMはコロナショックの最中である第2四半期にも過去最高の売上高を記録し、さらに次の四半期には売上高の上昇修正をおこなっていますが、それでも、従業員を1000人リストラして、業務効率を図ることを明らかにしています。
社長も馬車馬状態
右肩上がりでどんどん成長している企業なのに、従業員をリストラするなんて、日本の企業ではとても考えられないことですが、株主利益最優先のアメリカ企業では、日常茶飯事です。どんどんリストラして業務を効率化させて、株価を上げていかないと、株主に社長のクビをすげ替えられてしまいます。
正直、こんな会社の社員になりたくないですし、社長にもなりたくないです。死んでしまいそうです。株を買って株主になっている方がずっと楽です。終身雇用の日本企業で勤めて、せっせと貯金してアメリカ株を買い増し長期ホールドしているのが一番幸せだと思いました。
亡き父の言葉
30年ぐらい前のバブルの頃、私の亡くなった父が言っていました。「日本は談合で持ちつ持たれつで仕事を均等に中小企業に回してあげて、従業員の生活を守って、丸くおさまっているところがあるんだ。アメリカみたいなシビアなことを日本でやったら、小さな国土で日本人みんな生きていけないよ。」当時は何を甘いことを言っているのかと私は思いましたが、アメリカ株投資を行うようになって、亡き父の言葉を思い出すようになりました。