新型コロナウィルスへの感染歴を調べる抗体検査の結果が2020年6月16日に厚生労働省から発表されました。東京、大阪、宮城で20歳以上の成人を無作為に抽出して、合計8,000人が検査されました。抗体検査なので、過去に感染したことがある人が陽性になります。
陽性者少なかった
結果です。陽性率は、東京0.10%、大阪0.17%、宮城0.03%でした。ムチャすくないです!ほぼ同じ時期の各都府県の新型コロナウィルスに感染が報告されていた比率は、東京0.038%、大阪0.02%、宮城0.004%なので、実際に知らないうちに感染していた人は、10倍弱いたということになりますが、それでも少なすぎです。
これは予想外だった
もっとみんな知らないうちに新型コロナウィルスに感染していると思っていました。「なんか今日はしんどいなー、早く寝よー」みたいな感じで、風邪かなと思って自然に治っている新型コロナ患者がいっぱいいるのかと思っていました。てっきり、私もこの冬春に3回ぐらい風邪をひいたので、そのうちの1回ぐらいは新型コロナですでに感染済みかと思っていましたが、この分だと、大阪でも五百人に1人しか感染していないのだから、私は499人の陰性組である確率が極めて高いです。予想外でした。
現在の世界の感染者数
今は、ブラジルがすごく感染者数が増えていると言われていますが、どういうわけか東アジアの感染者は欧米に比べてすごく少ないです。
人口100万人あたりで計算すると、
アメリカ6,800人
ブラジル5,000人
イギリス4,400人
サウジアラビア4,300人
ロシア3,950人
イタリア3,900人
カナダ2,660人
フランス2,440人
ドイツ 2,260人
トルコ 2,200人
南アフリカ1,562人
メキシコ1,358人
などが大国では感染者の多い国です。
ちなみに東アジアは、
韓国 241人
日本 140人
中国 58人
です。
アジア全体が少ないのかと思って調べてみると、
シンガポール 7,150人
インド 297人
フィリピン268人
マレーシア264人
で、なぜかシンガポールだけ多いですが、全般的にアジア諸国は少ないです。
ヨーロッパの小国はどうかと調べてみると、
デンマーク 2,140人
スウェーデン 5,500人
アイルランド 5,140人
スイス 3,500人
という感じで、欧米大国と同じように大流行です。
世界の死者数は
もしかして、国によっては感染者数をちゃんと集計できていない可能性もあるので、死者数も見てみました。100万人あたりです。
アメリカ361人
ブラジル235人
イギリス627人
サウジアラビア35人
ロシア54人
イタリア572人
カナダ222人
フランス454人
ドイツ 106人
トルコ 58人
南アフリカ31人
メキシコ161人
東アジア
韓国 5人
日本 7人
中国 3人
インドと東南アジア
シンガポール 4人
インド10人
フィリピン10人
マレーシア4人
ヨーロッパ小国
デンマーク 103人
スウェーデン 500人
アイルランド 347人
スイス 194人
シンガポールの感染者数は多いのに、死んでいる人が少ないのは不思議な気がしますが、一部例外を除けば、おおよそ誰が見ても明らかなように、欧米では新型コロナウィルスは流行しやすく死者が多いが、東アジア、東南アジア、南アジアでは流行しにくく死ににくいということになります。
理由は諸説ある
この理由として、結核のワクチンであるBCGの予防接種歴があると、新型コロナウィルスにたいする免疫がついて、かかりにくいんだ、という説があったり、握手やハグや大声で至近距離で会話をする習慣がないからだ、とか、新型コロナウィルスによく似た風邪ウィルスに過去にかかったことがあり、交差免疫がついているという説などがあります。
日本人はなぜかかかりにくい
いずれにせよ、理由はよくわからないけど、日本人は新型コロナウィルスにかかりにくいということはこれで明らかでしょう。
今後、秋にかけて、日本では、第2波が来ると言われています。これだけ陽性者が少ないからやっぱり第2波が危険だというメディアの煽り報道や専門家の意見も今後登場するでしょう。
外国からの渡航者から感染したり、集団感染、院内感染などがこれからも発生するでしょうが、欧米のような大流行にはならないと思います。