こんばんは、チャイです。2022年1月17日の日経新聞の記事で、二人っ子政策を続ける中国の2021年の出生数が過去最少の1,062万人だったとのことです。
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合計特殊出生率
5年連続の減少で、前年比139万人減、1949年の建国以来最少でした。しかし、人口は死亡者数が少なかったので、僅かに前年比でプラスとなりました。
合計特殊出生率は、1人の女性が一生に生む子供の数を表します。単純に考えると、この数字が2以上だと、人口は増えていくはず。日本は、1.36なので減少して当然です。
中国も1.7で、減少まっしぐらです。
マルサスの人口理論
1979年に鄧小平国家主席が一人っ子政策を打ち出しました。これは、1960年代に中国の食糧難で飢餓を生じたことによる人口抑制政策です。今の時代となっては、人口を減らす政策って、おかしいなと思う人もいるかもしれませんが、当時は大真面目でした。
だって、私が子供の時に、「マルサスの人口理論」って、教科書に書いていましたから。
人口は、等比数列的に増えて、食料は等差数列的に増えるので、人口がこのまま増えていくと、食糧難に陥るという理論です。
人口減は良いこと
米国株投資家なら、複利の力をよく理解されているので、人口は雪だるま式に増えて将来えらいことになってしまうというのはすぐに理解できるでしょう。
日本も人口が増えていっていましたし、子供心に将来は世界はどうなるんだろうみたいな暗い気持ちになったのを覚えています。
まさか人口が減っていくなんて思いませんでしたよ。人口が減ることがよくない事だと思いませんでした。人口が減った方が将来安心みたいに思っていました。
二人っ子政策
中国の指導部も途中から人口減少、少子高齢化の問題に気づき始めて、2015年から二人っ子政策に切り替わりました。この後、合計特殊出生率1.66から1.70に増加しました。めちゃくちゃ微増です!まあ加速が止まっただけマシかも。でも人口減は進みます。
3人以上OK
昨年から二人っ子政策が廃止され、3人以上産むことが可能になりました。
これで、合計特殊出生率が2以上になるのでしょうか?
私は、多分、焼石に水だと思います。
焼け石に水
男女の夜のことまで、政府が介入可能だとは到底思えません。子供作ろうと思えば、タイミングを合わさないといけないですし、夫婦間が冷めきっている夫婦で夜の活動がうまくいくとも思えません。
避妊具販売禁止、中絶禁止にしても、焼け石に水だと思います。
中国共産党員は、3人以上子供がいないと左遷とかにしても、共産党員の数が6%だから、これも焼け石に水です。
一人っ子政策がなければ
逆に、一人っ子政策は、うまく人口抑制できたのに・・・、という意見もあろうかと思いますが、多分、一人っ子政策していなくても、中国の経済の発展と歩調を合わせて、少子化は逃れられなかったと思います。
合計特殊出生率が2以上なるか?
もし、中国の政策で、今の経済を維持して、合計特殊出生率が2以上になったら、大したものです。
こういう性生活に関するコントロールは事実上、無理です。
売春も不倫もない国はないです。法律で禁止していても、どこの国でもあります。
隣の奥さんに対して淫らな妄想をオッサンが毎晩していても警察は逮捕できません。
性活動と頭の中を為政者がコントロールできた試しは歴史上ないのです。