月曜日からアップル(AAPL)が2日連続で上昇しました。2020年6月23日の終値では、366.53ドルでした。コロナショック前は、326ドルが最高値だったのに、すでに+10%以上も最高値を更新してしまっています。確か、中国での部品工場の問題やiPhoneの売上に中国市場が大きいという話だったのに、完全に跳ね返しています。
WWDC
今週に入ってからのAAPLの株価上昇は、2020年6月22日に開催されたWWDC(年次開発者会議)の場で、CEOのティム・クック氏が、Macintoshに自社製チップを搭載することを発表したからです。
インテル入ってる
これまで、アップルのパソコンであるMacintoshには、モトローラ社の68Kと呼ばれるチップ、そのあとは、モトローラ社PowerPCが搭載されていました。インテル社のチップがパソコン市場で寡占状態になってしまい、ついにアップルのMacにもインテルチップが入ってしまいました。あの時は、Macの筐体に、インテルのステッカーを貼られてしまうのかと、Macファンの私はすごくがっかりした記憶があります。
幸い、インテルステッカーは貼られることなく、現在に至っています。
MacBookの電池が持ちやすくなる
コンピュータのチップを自社開発するということですが、実際にはイギリスのアーム・ホールディングスと半導体設計に関して共同で行い、台湾のTSMC社が生産します。
当然、インテルに支払っていたチップ代が浮くということで、アップルの利益も向上しますが、それだけではなくて、Macに最適化されたチップが搭載できるので、処理速度の向上や消費電力の軽減が期待でき、ノートPCであるMacBookであればバッテリーの持ちが良くなるといった恩恵もあります。
一気にMacワールド拡大!
さて、ここからが重要。すでに、iPhoneのチップは自社開発されているので、iOSで動くアプリをMacでも使えるように移行しやすくなるメリットがあります。そうなると、例えば、アドビフォトショップなどのMac向けアプリをiPhoneやiPadにも対応させることが簡単にできるようになるのです。
もしそうなったら、これまで、iPhoneやiPadは使っていたけど、コンピュータはウィンドウズという人がMacに乗り換えたり、アンドロイドスマホユーザーが一気に、iPhoneとMacに移ることも考えられます。
さらに、アプリ開発業界もMac向けアプリを作るヤル気が出てきます。これまで、なんか特殊なアプリになると、ウィンドウズ版しかなかったんですよ。こういうMacユーザーの悩みが改善されそうです。
自社チップのMacBook Proは来年登場
私のMacBook Pro 13インチは昨年購入した機種ですが、来年早々には、自社製チップが搭載されたMacBook Proが登場するらしいから、ぜひ買い換えて使ってみたいです。
ティム・クック氏は、スティーブ・ジョブ氏に比べると、クリエイティブ感が弱い印象で、アップル大丈夫なのかな?と思っていましたが、なかなかの寝技の持ち主で、スティーブ・ジョブ氏にはなかった安定感があるCEOだと思います。